受注量激減
私の所属する修理工場は保険会社の入庫紹介が結構な比率を持ちますが
お盆前、怒涛の如く新規依頼がありました。
毎年お盆明けも新規依頼が多数ありますからお盆明けに備えて先行先行で業務を進めました。
いざお盆が明けると思った以上に新規依頼が少なくお盆前の案件をこなす日々です。
やはり某大手中古車販売店と某損害保険会社の影響が大きいのでしょうか?
まあ、依頼には波があるので一概に言えませんがお盆明け数週間経ってこれはちょっと異常かと・・
協定業務も若干の変化がありいつも以上に作業内容を精査するAJさんが多くなりました
自分的には指摘を受ける見積もりを作っているつもりはないのでそれほど気にかけることはないのですがAJさんの気苦労も想像できます、大変な立場ですね
レーダーエイミング
最近は運転支援システム装備の車両が増えました
一般的な支援システムとしてフロントガラス上面にあるフロントカメラ
フロントバンパーやコアサポートに装着されているミリ波レーダー
リアバンパー等に装着されているソナーやプリクラッシュシステム
などです
一昔前であればバンパー交換や脱着など簡単な作業でしたが支援システム装備の車両だと
レーダー位置が問題ないか調整する作業「エーミング」が必須になりました
このエーミングメーカーによって手順が様々で専用の機材導入が必須、そして比較的高価です
また、出たばかりの新型車両、高年式車両、メーカーにより正規販売店への作業依頼が必要な車両もあり手間が煩雑です
エーミング自身も自動車整備の「特定整備」に部類して整備士資格や各種講習会の受講を受けた整備士でないと行ってはいけません
比較的規模の小さな板金工場ですとなかなか負担が大きい作業です
外注業者に依頼するのも一つですが、外注先の都合と現場の都合を合わせるのに一苦労します
(私も務める会社の外注業者さんは非常に良心的でかなり無理を聞いてもらっています)
ちょっと前にフロントバンパー交換とコアサポートの簡易な修正作業を行った車両ですが
完成時点で診断機を当てたころレーダー関連にエラーが発生しました
自社で設定リセットなど行いましたがエラーが消えず原因不明で最終的にはディーラーさんに依頼することになりました
結果的にディーラーでも原因不明で専用の診断機にてリセットを行い同じエラーが出ないか各種試験走行等を行い問題なないことを確認してご納車となりました
オーナー様には納期でご迷惑をおかけしましたし、ディーラーさんには無理なお願いをしてお手間をおかけしました
完全な原因かは不明ですが、おそらくバンパーを外した状態でキーオンと構内移動を行ったときに何らかのエラーを拾ってしまったのではないかとのことです
いろいろと自社で解決できない案件が多くなり納期調整などで苦労が絶えません
某大手中古車販売店
何かと世間を騒がせている某大手中古車販売店ですが、保険関連の話が出てきていて他人事ではありません。
預かった車両に傷を追加して保険金請求をし利益を得る
そして保険会社はそれらを黙認していたらしいとのこと
保険会社としても任意、自賠の大口取引である為いろいろ忖度している部分があるのではないでしょうか
私も保険会社様や一般ユーザー様相手に見積もりのやり取りをする立場です
保険金の過剰請求やユーザー様に不利益になる行いはしていないと自負はありますが
報道を見て「業界の常識」が「一般の常識」ではないのだなと感じました
私の所属している会社は保険会社の紹介案件も少なからずお請けしています
今までなら「保険会社の紹介」で安心していただける状況は変わりました
最近はユーザー様の対話の中で「この」話もちょくちょく出てくるのですが、
説明すればするほど胡散臭く感じてしまいできるだけ当たり障りのない会話で終わらせています
私は見積を作成する過程で大事な要素として「整合性」を重視して作成しています
移動物である車両はいろいろな傷があり破損部位に重複している場合も多々あります
それらを実際の傷と破損のプロセスを検証してどこまでが「今回」の破損なのか見定めることです
逆に「整合性」に問題が無ければ不正に傷を捏造できるのも事実です
それらが報道にあったペーパーや工具で傷をつけたする行為がそれなのでしょう
そしてその整合性を保つために保険会社の出向社員いろいろ指導していたのではないかと推測されます
雹害
去年に続き今年も雹害(ひょうがい)が発生しました。
去年は埼玉北部と埼玉中部付近でしたが
今年は埼玉県北部に発生しました
未だに昨年の雹害修理の依頼がある中忙しくなること請け合いです
ご存じだと思いますが雹害は主に水平面の修正が非常に手間のかかる作業で
特にルーフサイド及びルーフパネルの修正が一苦労です
一部でデントリペアを用いて修正しているようですが、ほとんどの場合はルーフサイドは鈑金作業でルーフパネルは交換作業であると思います
ルーフサイドは複雑な曲面なので面出し修正の手間が多いです
かといって交換作業となると溶接個所が多く手間が多い作業となります
サイドエアバック装着車などはそれらを脱着しなければならなくさらに手間が増えます
防錆的にも切って溶接はあまりお勧めできませんしそれらの手間が面出し修正と比較してもあまり変わらないとなると選択肢は修正となります
もちろん変形が著しい場合は別ですが・・・・
工数の絶対数は多いのですが手間を考えると手放しに喜べない側面もあります
皆さんの工場では積極的に受け入れしていますか?
自分の勤めている工場ではできる限り受け入れていますが、現場への負荷が多くなりあまり喜べません